マルチ商法について

マルチ商法は法律で認められている?

連鎖販売取引、いわゆる「マルチ商法」(MLM、ネットワークビジネス等)は法律で禁止されていません。
そして、マルチ業者は『国に認められた正当な商法である』と胸を張って話しをします。
実は、その論法は大間違いなのです。
普通に考えれば、まっとうな商売なら何の規制も必要ありません。まっとうな商売で規制があると言えば、「知識の無い者が医術を行い患者を死なせる」事がないように医師免許があるなど、国民の安全や福祉のための規制です。
憲法には「職業選択の自由」が認められている以上、何でもかんでも禁止するわけにはいきません。その中で「これだけ規制すれば問題は少ないだろう」という判断の元、多くの規制を受けた上で、どうにか禁止されずにいると言うのがマルチ商法の本当のところなのです。

現実に『マルチを全面禁止にし、違反したものには刑罰を与える』という事が政府において議論されています。しかし全面禁止や刑罰となると、前もって具体的に『これこれ、こういうものは禁止』としなければなりません(罪刑法定主義)。手を変え品を変え、変幻自在なマルチ商法はその法律を簡単にすり抜けてしまう恐れがあります。そのため現在の法律に落ち着いています。

ところで、マルチ商法を規制する法律には『消費者が不利になる事がある場合、説明しなければならない』と規定されています。
誰もが知っているようにマルチ商法は必ず行き詰ります。そしてピラミッドの頂点のごく一部の人だけが、大多数の犠牲の上に儲けているという事実があります。当然これらの事も説明する義務があるわけです。

ほとんどの人は儲からずに損をします。』、『必ず行き詰ります』・・・これらを説明して勧誘できるでしょうか。
つまり、『現在の法律を厳しく適用すれば、自然とマルチ商法は淘汰される』ことを政府は目論んでいるとも考えられます。

これでもまだ「国に認められた正当な商法である」と言えるでしょうか・・・

なお、マルチ商法のクーリングオフ期間は訪問販売等の8日より2.5倍も長い20日です。
これを見るだけでも、国民をマルチ商法の毒牙から守ろうとする政府の姿勢が見えませんか。

マルチまがい商法は存在しない?

マルチ商法に対する法律の規制は、厳格化の一途をたどっています。
なぜなら、マルチ商法はその小手先を変える事でまさに変幻自在、法の網の目をすり抜ける脱法行為がしやすいという特徴が在ります。

昭和63年に法律が改正されるまでは連鎖販売取引(マルチ商法)で規制されるのは『物品販売』に限られていました。
そこで脱法的に『物品』ではなく『権利』などを販売する商法多く見られるようになりました。

2001年に法律が改正されるまでは、特定負担が2万円以上の取引を連鎖販売取引(マルチ商法)としていました。
そこで脱法的に特定負担を19,999円以下にする商法が多く見られるようになりました。

販売の手口は『連鎖販売取引(マルチ商法)』そのものだが、法律の規制をすり抜ける商法の事を『マルチまがい商法』と呼ぶようになりました。

昭和63年や2001年の法律改正により、それまで『マルチまがい商法』であったものが、正真正銘マルチ商法となりました。
そういった意味では現在、マルチまがい商法は存在しないと言ってもいいかもしれません。

現行の法律では、脱法的な『マルチまがい商法』が簡単にできないようになっています。
とは言え、奸智にたけた悪徳業者は、私が想像もつかない方法で、新たなマルチまがい商法を生み出すかもしれません。

なによりも『マルチ商法』であろうと『マルチまがい商法』であろうと、最終的に破綻する商法であることに変わりありません。

『法律で認められた商法です』
『法律で規制されたマルチ商法では在りません』
このような勧誘のせりふに安易にのらないよう各人が注意していただきたいと思います。

※ マルチまがい商法という言葉には複数の意味(使われ方)が存在するため、この説明がすべてではありませんことをご承知おきください。

マルチ商法ではありません! それ本当?

『うちは、マルチ商法じゃないですから安心ですよ。!』 さて、それは本当でしょうか?

じつは、マルチ商法という言葉自体がまだまだ統一的な使われ方をしているとは言えません。
ですから「当社の想定するマルチ商法とは、これこれこういうものです。 当社の商法は、かくかくしかじかですからマルチ商法にはあたりません。」程度の事と思っておいても間違いはないでしょう。